#055 自慢

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私の足は、人差し指が長い。
次いで親指、あとは中指から順に…といった具合だ。


最近は足の形にも名前がつけられたりして(私はギリシャ型らしい)
割とポピュラーなものになってきているけど
私が小学校のときは違った。

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プールの時間やマット運動の時間は苦痛だった。
足の形のせいで虐められたりした、ということはないのだが、少し指摘されたり話のネタとしてそこに触れられるのが酷く嫌だった。

クラスメイトからも多少は言われたが、家族から笑われた事が1番多かった。
たしか幼稚園の頃から言われ続けていて、
両親はそうやって笑い合うことによって「コンプレックスも笑い飛ばす温かい家族」にしたかったみたいだけど、
そもそもこの足をコンプレックスに仕立て上げたのは紛れもなく両親だ。
自分の足は人とは違うんだ、ということを突き付けられてから集団生活に飛び込んだのだ。


足の指だけじゃない。
足の大きさも。
尻の大きさも。
鼻の形も。
えくぼの多さも。

家の中でたくさん嗤われた。
(えくぼの目立つ側が顔面麻痺になったので前ほどは目立たない。そこは感謝)


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前置きが長くなった。
この前、授業で脚を3Dモデリングしている友人がいたので、足の形の話になった。

私はもう何度も笑われているし、
「そんなに気にする程じゃないよ〜」と慰めの言葉をかけられても地で信じない位には心がひん曲がっているので(この症状、割とある)
自分から人差し指だけ長いことを告白した。
告白なんて大層なものではないけれど、
いくら自分の身体的特徴を笑い飛ばすことに慣れた私でも、人の反応を伺いながらする話は内心こわごわとしているものだ。
(笑われるように仕向ける事で相手から何を言われても傷つかないように予防線を張っている、という側面もある)


結果は、なんか、あんまり…





要するに、普通だった。
気を遣っているとかでもなく、
こちらとしては「笑ってもらわないとこちらがキツい」状態だったので多少面白い感じで言ったし、笑ってくれてはいたけど、
明らかに嘲笑の類ではなかった。
日常会話で笑ってるような、そんな感じ。

今までの友達みんなに馬鹿にされたわけでもないのだけど、
「笑いのネタの対象」ではなく
「個性のうちの1つ」と捉えてもらえた気がして、なんだかすごく嬉しかった。



私がこの学校に来て良かったなぁと思うのは、実は人との出会いだったりする。
ここで出会った友人たちは一生大切にする。

今年は足の先の出たサンダル、胸を張って履けるかな。



今日の話はここまで!

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